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選手の待遇は日本のプロスポーツがやってきたことの結果

プロスポーツ選手の待遇についての記事が立て続けにあったので、今回はそれについて書こうと思います。

 

ドリッテリーガでプレーする選手の平均年俸をご存知だろうか。そもそもドリッテリーガという単語に聞き覚えがない方が大半かもしれない。
MLBと選手会が失効ギリギリで合意に達した新統一労働協約だが、12月2日にその全貌が明らかになった。契約上の専門的な内容はともかく、MLBファンが興味ありそうな内容を抜粋して紹介していこう。

 

欧州やアメリカではクラブや選手が経済的に潤う仕組みを作り続けてきた

ドイツサッカーは平均年俸、MLBは最低保証年俸という違いはありますが、いずれもJリーグやプロ野球を大きく上回る金額です。ドイツもアメリカもスポーツビジネスの仕組みがきちんと出来ている国なので、さすがというか何というか、日本とは状況がかなり違うなあと改めて思わされます。

 

日本とはスポーツビジネスを取り巻く状況が違うとか、ビジネス規模がそもそも違う、と言われればそれまでかもしれません。ただ、今ある状況というのは日本のプロスポーツがやってきたことの結果でしかないんですよね。日本はドイツやアメリカと並ぶ経済大国の一つですし、Jリーグもプロ野球も歴史が浅いリーグではない。状況や規模は言い訳にしかならないと、個人的には思っています。

 

ヨーロッパでもアメリカでも、価値を認めてクラブや選手が経済的に潤うように仕組みを築き続けてきた。このブログでもいくつも紹介していますが、観客がスタジアムに来ることに価値を感じるような仕掛けもずっと続けている。それは企業としての当然の行為であり、当然のことをしてきた結果の高待遇である、という訳です。

 

満員のスタジアムも、選手の高待遇もリーグやクラブがやってきたことの結果。受けとめて日本のプロスポーツクラブは事業をやるべき。 ※写真はイメージです。

 

日本のプロスポーツクラブは「金を稼ぐ事業」をするべき

今でも日本のスポーツでは“スポンサー”という立場が幅を利かせている現状があります。それは何故かと言えば、クラブが事業をしていないから。企業として「金を稼ぐ」のが当然のことであるはずなのに、スポンサーから金を貰って選手に配分をする、というようなことが当たり前になってしまっている。

 

日本で最も潤っている読売ジャイアンツや浦和レッズでさえも、欧州やアメリカのトップレベルとは大きな乖離が出てしまっている。海外と日本では“スポンサー”の意味も異なりますが、スポンサーに対して日本のプロクラブが価値を返せているかというと、そうとは言い切れない部分も大きいのではないかと思います。

 

その結果、大きな金額を投資できる企業の中には日本のプロクラブからそっぽを向いてしまっているところもあります。チェルシー(イングランド)のパートナーである横浜ゴムや、バルセロナ(スペイン)の胸スポンサーに決まった楽天など。その金額をJリーグやプロ野球に使って欲しい、と思う企業はこれ以外にも数多くあります。

 

日本のプロスポーツクラブは、早く頭を切り替えなければならない。集客してチケット代を稼ぐという点では「金を貰う」というのは間違っていないですが、もっと「金を稼ぐ」ということに主眼を置いて事業をしなければいけません。

 

リーグやクラブが、どうやって自分たちの価値を上げていけるか。そういうことをもっと考えてやっていかないと、日本と海外との間で待遇の差は埋まらないんじゃないかと思います。そうなるといずれは選手も外からやって来てくれなくなる。サッカーでは既に、高待遇の中国リーグに欧州トップレベルから移籍するということも起こってきているのです。

 

事業継続にブランド価値向上、そしてセールスの向上。これらは事業としての活動の先にあるものです。日本のプロスポーツの待遇というのは、事業としてリーグやクラブが活動した結果としてあるべきだと思います。

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