スポーツ

その在り方を問われる日本スポーツ 2020年までの期間は分水嶺

2016/06/14

ワールドカップが終わって早一週間。寝不足になりながらも時差を利用して多くの試合を観戦していました。色々と書きたいこともあるので、少しずつ文章にしていこうと思います。

 

さて今回ですが、そのワールドカップではなく…日本のスポーツの話をしたいと思います。日本のスポーツ界、ひいては6年後の東京オリンピックを考える上で重要なファクターとなることなので紹介します。

 

ホッケーリーグ、3カ月遅れで開幕。日本の競技団体の深刻な“劣化”。 | Number Web

 

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日本ホッケー協会の公式サイト。日本ホッケーリーグは通常と異なる形で開幕し、その運営に大きな課題を抱えている。

 

この記事で指摘されているように、今日本の様々なスポーツで協会のあるべき姿を問うような出来事が起こってきています。最近で言うとこの日本ホッケーリーグもそうですが、2つのリーグが存在していたバスケットボールがようやく統一へ本腰が入り始めた、ということもそうです。あるいは、プロ野球の統一球に関わる一連の出来事、Jリーグの2ステージ制決行もそうでしょうか。

 

協会が暴走する状態では強化に影響も。2020年までの期間は日本スポーツの分水嶺

こうした協会ではしばしば、選手の立場であったり指導の立場であったり、現場の動向を無視した“暴走”が起こりやすく、それも記事の通り。こうなると協会主導で何かをしようとすると議論があさっての方向へ行きやすく、暴走に暴走を重ねることも多くなってきます。

 

日本高野連が甲子園タイブレーク検討 全加盟校を対象にアンケート | SANSPO.COM

 

どうやら高野連が、夏の甲子園でタイブレーク導入を検討しているとのことですが、理由が選手の健康管理であるとしたらとんでもない暴論な訳です。健康を考えるならまず甲子園という会場や、開催方式・開催時期というものを改めなければならない。あるいはメジャーリーグも巻き込んだ問題になろうとしている“多投”についても検証をしないといけないはずなのです。

 

日本のスポーツ組織だけでなく企業も同じですが、何かを変えようとするとほぼ間違いなくその根拠が示されない。昨年のJリーグの2ステージ制騒動でも、2ステージ制にすることで何パーセント観客が増える、というようなデータは全く示されずじまい。高野連の動きも同じで、これは健康管理ではなく試合時間の短縮なんじゃないか?という疑問にも答えなければならないはずです。

 

各協会がこの状態を放っておいてしまうと、まず間違いなく東京オリンピックの強化に大きな影響が出ます。長期的なスパンでものを見て協会が強化を進めていくべきなのですが、今は一枚岩になれない協会や競技も見受けられ、既に短期的な強化にすら影響があるのではないかと思っています。

 

先日のワールドカップでのドイツの優勝は、15年以上も前にユース以下の世代の育成を見直し、継続的に取り組んできた成果だと言われています。実際に決勝で勝負を決めたのは、その育成システムの中で育ってきた22歳のゲッツェ選手でした。すぐにこうした動きを各協会がとれるとは思いませんが、東京オリンピックで結果を残したいのであれば、少なくとも「6年」というスパンでの強化見直しはしないといけない訳です。

 

様々な協会がその在り方を問われているというのは、ひいては日本のスポーツが在り方を問われているということ。個人的には、2020年までの期間で今の日本スポーツの課題が洗いざらい世の中にさらけ出されると考えていますが、それまでの期間は日本のスポーツが変わることができるかという分水嶺にもなると思います。

 

各協会には、他の協会で起こっていることを対岸の火事と見過ごすのではなく、自分たちにも起こる・起こっていることだと認識してもらいたいですね。

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