フットサルを初観戦 Fリーグ 町田vs湘南 を観戦して
2016/06/13
昨日7月6日、友人に誘われてFリーグのペスカドーラ町田vs湘南ベルマーレ戦を観戦してきました。
なので今日はその観戦記をば。
実はフットサルの試合をアリーナで観戦するのは初めてでした。
長年サッカーをやっていながら、恥ずかしながらサッカーとフットサルの競技としての本質的な違いというのを理解できておらず、まずはそこに意識を置きながらの観戦でした。
なので、試合内容については言及せず、サッカーとフットサルの試合運営の違いというところに主眼を置きたいと思います。写真も数枚撮ってきましたので掲載します。
会場の性質の違いを利用した、スポーツエンターテインメントとしての演出
まず、すぐ目に付いた違いといえば、DJの存在でしょう。
フットサル会場のアリーナDJは、試合前の様々なアナウンスやサポーターを盛り上げる演出はもちろん、試合中の実況までこなします。実況は当然ホームチームの視点で。時折プレーやルールの解説等も入れながら、自然とサポーターを焚き付けるような言葉も投げ掛けていきます。実況というよりは応援に近いですね。
Jリーグでも各スタジアムにスタジアムDJがいますが、こちらは試合中の実況はなく、ゴールや交代の時のアナウンスが中心。
また、演出の違いと言えば、チアリーダーがいることでしょう。試合前、ハーフタイムの他、1分間のタイムアウトの最中にもパフォーマンスをします。
Jリーグでもチアリーダーがパフォーマンスをすることがありますが、パフォーマンスをする場所は芝生の上。グラウンドを荒らすことはご法度のため、パフォーマンスをしても控えめな印象があります。対してフットサルはアリーナや体育館という場所なので、汗が落ちたりしなければパフォーマンスが許されるということでしょう。
こうした競技や会場の違いを利用して、スポーツエンターテインメントのように演出しているのが、フットサルないしはFリーグと言えるでしょう。
Jリーグよりも近い? 選手・チームとファンの物理的・心理的距離の違い
そして違いが明らかだったことがもう一つ。フットサルでは物理的にも、心理的にも選手やチームとファンの距離が近い。筆者が観戦したのは体育館のスタンド席だったのですが、一階席はまさにコートのすぐそば。試合中にボールが飛んでくるのを想定したアナウンスもあるほどでした。また、試合が終わってから、選手が一階席のファンに握手しながら挨拶していく姿が見られたのが印象的でした。
これはJリーグではなかなか見られないなあ、と。Jリーグでもピッチサイドシートのように、グラウンドに近いところで観戦できる企画がありますが、それはあくまでも一部の企画・演出。選手全員が試合後にファンと握手して回るというのは、やはりアリーナや体育館を使うフットサルならではかもしれません。
それに、写真は試合会場のものしか撮っていないのですが、試合後の会見なども会見場などではなく、仕切りもほとんどないような場所で行われていました。一般のファンが会見を生で見つめられる環境というのも新鮮でした。
フットサル界とサッカー界、FリーグとJリーグでできることがある
というのが、昨日観戦してきて気付いたフットサルとサッカーの違いでした。もちろん、生で観戦したのは昨日一試合だけですし、私がフットサルとサッカーの違いというのをきちんと分かっていない中での所感なので、認識として間違っているところはあるかもしれません。
とはいえ、今回書いたような側面があるのは間違いないと思うんですよね。そして、こうした違いを元に、フットサルでもサッカーでも運営として考えていけるところがあるというのも間違いないと思います。将来FリーグとJリーグがより密に連携して、フットサル界とサッカー界でシナジーを生み出す。スポーツとしての文化振興にも貢献できる。
これは私が、将来日本のスポーツで実現したらと思うことにもつながっていきます(これは別の機会に書こうと思っています)。私の目はどうしてもサッカーにばかり向いてしまうのですが、「スポーツを考える」というのを謳うのであればそれではいけないという反省と、今後に向けたヒントを得られる観戦でした。