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スタジアム観戦意向を上げればスポーツビジネスの価値が上がる

レピュコム社が日本の主要スポーツリーグの観戦意向調査結果をブログに公開していました。これで日本スポーツの課題が見えるところがあるので紹介します。

 

スタジアム観戦意向=ブランド購入意向を上げることが分かりやすい課題

 

 

記事のタイトルにもありますが、プロ野球やJリーグなどは認知率は高いもののスタジアムでの観戦意向が高くない、という結果になっていました。テレビ観戦意向はそれなりの数値なんですが(それでも低いという肌感覚ですが)、プロ野球やJリーグのスタジアム観戦意向が二ケタを超えた以外は一桁で伸び悩むという結果でした。

 

テレビ観戦は有料放送もありますが、基本的には無料での視聴が回答者からは想定されているでしょう。となると、お金を払ってスポーツを観るということにハードルを感じている消費者が多いということですね。スタジアム観戦、つまりチケットを購入する行為をマーケティングで言うところの“ブランド購入意向”に置き換えると、この数値を上げていくことが分かりやす過ぎるほどの課題ということになります。

 

テレビでは観ようと思うけどスタジアムには行かない、というのは言い換えればスタジアムにはチケットを払っていくだけの価値が不足しているということですね。スタジアムでのユーザー体験などもこれまで書いてきていますが、テレビで観ていたらスタジアムに行きたくなる、あるいはスタジアムに行ったらまた行きたくなる、という魅力をスタジアムや競技そのものが備えていなければならないということです。

 

スタジアムでユーザー体験を考える時代になってきている
最近デジタル界隈でよく聞くのが、「スマート〜」だとか「IoT(Internet of Things:モノのインターネット)」という言葉。生活の中にある様々なモノがインターネットにつながるご時世ですが、いよいよスタジアムもインターネットにつながっていく時代になってきてい...

 

スタジアム観戦意向を上げれば観客動員から好循環が生まれる

試合の対戦カードには当たり外れはどうしてもありますし、競技の質はどの程度のものをリーグや協会が望むか、というところも関連するので不確定要素が多い。それに対して、スタジアムでのユーザー体験については、クラブチームやスタジアム側の工夫のしようがある。やはり観戦意向を上げていく鍵はここなのでしょう。

 

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スタジアム観戦意向を上げていくことが、スポーツビジネスの価値を支えていく。※写真はイメージです。 (C) DX Broadrec

 

Jリーグはこの調査結果に沿うように、観客動員に苦しんでいるクラブもありますが、実態と違うように見えるのがプロ野球ですね。スタジアム観戦意向は25%と決して高くはない数値であるにもかかわらず、連日何万人という観客を動員している。しかも2015年は全球団が前年よりも入場者数を増やしたというデータもあります。

 

25%のスタジアム観戦意向で観客数が増加している。観戦意向が上昇しているであろうことが分かると同時に、25%の観戦意向を持った人でスタジアムが満員近くまで埋められている、ということにもなる。既に十分な観客動員ができていると考えることもできますが、もしかすると、プロ野球が本来可能な観客動員の規模はもっと大きいのかもしれません。

 

こうした状況を逆手にとれば、スタジアム観戦意向を上げればスタジアムで観られないという人が増えるかもしれない。そうするとチケットはプレミア化しますし、観戦機会を提供できる有料放送なども価値が上がってくる。そうなると放映権料や客単価の上昇でリーグやクラブチームに支払われる対価も上がってくる好循環になる訳です。

 

プロ野球におけるボールパーク化構想などから「勝敗に頼らないビジネス」ということが謳われるようになってきていますが、それを支えるのがやはりスタジアムです。スタジアムに行くことの価値を上げることがスポーツビジネス全体の価値を上げていく、ということになりますね。

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