See you in Tokyo. Why we sport.
リオデジャネイロ五輪が閉会し1日が過ぎました。閉会式で東京への引き継ぎセレモニーも行われて、小池百合子東京都知事の手に五輪旗がわたり、いよいよ次は東京ですね。もちろん来月にはパラリンピックも開催されますが、これから世界の視線は東京へ向いてくることになります。
閉会式の東京大会プレゼンテーションが素晴らしかった
個人的には会社の夏休みをうまくとれたこともあって、休みをいいことに日本時間とリオ時間の中間くらいで1週間以上生活していました。観たという記憶があるのは1992年バルセロナ大会からですが、7回目にして最も多く観戦したオリンピックになりました。
閉会式での東京大会プレゼンテーション、素晴らしかったですね。様々なメッセージとともに安倍首相が言う日本のソフトパワーや日本人の創造性が発揮され、観ていて感情が高ぶるのと震えが止まりませんでした。緻密で繊細な演出に、それを実現するしなやかさと強さ。これが日本のクリエイティブだというものを示してくれたように思います。
「スポーツに政治家(安倍首相)ご登場かよ」という白けた意見もあるようですが、世界の最も多い反応は「日本が閉会式の印象を全て持っていった」というもの。数時間もあった閉会式の中で、日本のプレゼンテーション以外覚えていない、という人もいたようです。本当に、それくらい良かったと思います。
2013年9月に東京開催が決まってからずっと、開会式では日本人の迸るような創造性を全面に発揮して欲しいと願ってきましたが、4年早い段階で既に世界を魅了してしまいました。様々なキャラクターたちの権利関係をまとめ上げたところに本気と底力を感じるばかりです。4年後、この閉会式よりも凄いものが出てくることでしょうね。
“See you in Tokyo. ” と “#WhyWeSport”
安倍首相が口にした “See you in Tokyo.” というフレーズ。オリンピックが閉会するのは少し寂しい気持ちもありましたが、次は東京だと思うと4年後が本当に楽しみになってきます。
そして、印象に残ったのが “Why We Sport” という言葉でした。50km競歩で荒井広宙選手と順位を争ったカナダのエヴァン・ダンフィー選手が、閉会式の際に荒井選手と撮った写真をInstagramにアップし、そこに書かれていたハッシュタグです。直訳すれば「スポーツをする理由」ですが、これが強く印象に残りました。
東京がオリンピックを開く理由は? ダンフィー選手の意図とは離れるでしょうが、そんなことを考えました。もはや奇麗事だけでは語れない。組織委員会などを見ていても官僚政治の力が強い側面ばかりを見せつけられています。そんなところには辟易してきますが、それでも、我々がスポーツをやって、オリンピックを開く理由があるはずです。
その理由を4年かけて示していかなければならないですね。そのためには清濁併せ呑む覚悟も必要でしょうが、閉会式で世界の人々の期待を煽ったからには、大会を成功させる義務がある訳です。あと4年をどう考えるか。世界の期待に応えるための4年にしなければいけないと思います。
“See you in Tokyo. ” と “#WhyWeSport”。自分が今まで最も観戦できたということでも印象深いですが、この二つの言葉によってより深く印象付けられました。リオ五輪が終わったばかりですが、東京五輪を早く観たいですね。