サッカー

繰り返されたJリーグでの人種差別 クラブとファンの向き合いという本質

2016/06/14

更新再開については別の話題で考えていたのですが、ガンバ大阪のパトリック選手に対する人種差別発言の問題について触れたいと思います。

 

ブラジル人のパトリック選手はチームの通訳に頼んでツイッター上で「まさかこの国でそういう目に遭うとは思いませんでした。私や私の家族を傷つけました」と日本語で応じた。

11月28日にガンバ大阪のパトリック選手に対して「黒人死ねよ」と人種差別的なツイートがあった件に関して、一夜明けた29日、本人が「日本は世界で一番好きな国」と応援メッセージに感謝を示した。

 

再び繰り返されたJリーグでの人種差別 求められるのは厳正な処分

まずはまた人種差別がJリーグにおいて繰り返されてしまった、というのが痛ましいですね。「浦和レッズファン」とプロフィールに書いているユーザーがパトリック選手に対して人種差別発言を投げたとのことで、その瞬間は応援しているクラブが負けた悔しさをぶつけたかったのかもしれないですが、あまりにも軽率で恥じ入るべき行為であることは間違いないでしょう。正しくSNSの時代に起きる事件なのかな、という気もしています。

 

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ガンバ大阪は公式サイトのニュースリリースにおいて、人種差別に対する態度を表明。

 

パトリック選手は眠れなくなるほどのショックを受けたとのことです。あまり潔癖なことを言いたくはないのですが、私としても「まさかこの国で」と思ってしまう部分がなくはありません。昨年にもやはり浦和レッズのホームゲームで差別的横断幕が掲げられた事件がありましたが、こんなことが短期間で繰り返されてしまうことに「まさか」の念を禁じ得ません。

 

それでも「日本は一番好きな国」と言ってくれるなど、パトリック選手の態度は誠実という他にありません。これだけ酷い仕打ちを受けてもなお日本という国に敬意を抱いてくれるのであれば、ガンバ大阪、浦和レッズ、Jリーグはこの誠実さに全力で応えなければならないでしょう。人種差別発言をしたユーザーの早い段階での特定と、昨年の件でもあったようなJリーグからの厳正な処分が求められるのではないかと思います。

 

今回の件の本質は「浦和レッズだから」ではない

今回の件で重要な要素となるのが、やはり浦和レッズの関連で引き起こされた問題であるということでしょう。他のクラブでファンの問題行動がなかった訳ではないですが、浦和レッズ絡みというのは少々件数が多い。浦和レッズに今回の件への対応と対策が求められるのは間違いないですが、ただ、「また浦和か」というように片付けてしまってはいけないとも思うんですよね。

 

前述したように他のクラブでファンの問題行動が無い訳ではない。浦和レッズのファン全体が人種差別発言をするような人たちではない。浦和レッズのホームゲームやファンが絡んでいることだからといって、それで片付けてしまっては本質を見失います。これはJリーグ全体が向かわなければならない問題なのだと思います。

 

Jリーグ応援マネージャーの佐藤美希さんのツイートが炎上したり、ギラヴァンツ北九州のホームゲームで一部の方言が使用禁止になったりと、今年はファンが関連しての問題というのが多く表沙汰になっているような気がしています。SNSの時代であり、一人のファンが意見や主張を出しやすいようにはなってきていますが、各クラブがケアしなければならない範囲が広くなってきているような気もします。

 

以前も書いたことですが、Jリーグが創立から20年を越え成熟のサイクルに入っていく中で、成熟していかなければならないのはクラブや選手、監督だけではないはずです。各Jリーグクラブはファン・サポーターとの向き合い方を、ファン・サポーターは自分たちの行動の影響力を、今回の件から学ばなくてはならないのだと思います。

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