日本のスポーツは才能を消費してきた文化。今は文化の再構築中
2016/06/14
もう3日前のニュースですが、中田英寿氏がニュースに採り上げられていて、共感するものがあったので紹介したいと思います。
中田英寿氏、日本サッカーは「文化を作り上げれば、世界トップ3に入れる」 | サッカーキング
教育や学校と結び付いてきた日本スポーツ
共感するのは、「文化とは毎日の積み重ねであり、文化だと判断するには100年1000年単位の見方が必要。」と中田氏が語ったところですね。私もそう思います。
サッカーだけでなく日本のすべてのスポーツでそうだと思いますが、今の日本のスポーツは文化を再構築しているところなのでしょう。戦後の日本で育まれたのは、国が豊かになるための“教育”に深く結び付いた文化。だからこそ甲子園や高校サッカー選手権、インターハイといった大会が隆盛を極めてきたのだと思います。
ですが、それは結局スポーツ文化ではなく、教育や学校のための文化なのです。スポーツの場でも人間性が磨かれるところがあり、その文化を強くは否定しませんが、日本のスポーツ全体やそこにプレイヤーのことを考えて培われた文化ではないんですよね。
その中で、若者たちの才能や技術、知恵といったものが消費されてきた。学校や教育に翻弄され、人生を損なってきた人たちもいたでしょう。文化の健全な発展を考えた時、それはあるべき姿ではありません。
そこに現れたのがJリーグ。企業に頼らず地域に密着する。“部活”以外のルートからプロへの道を模索する。まだ絵に描いた餅に過ぎない部分も大きいものの、日本のスポーツに新たな風と考え方がサッカー界からもたらされました。そのJリーグや、豊潤なサッカー文化を持つイタリア、イングランドといった国でプレーしてきて、中田氏としても思うところがあっての発言なのでしょう。
まだまだ書きたいことは多いのですが、今回はこの辺で。このスポーツ文化については思うところがあるので、別途まとめようと思います。