日本のスタジアムへの考え方は10年以上遅れている
デジタルマーケティング会社のIMJから、オウンドBOTの支援をするサービスが発表されました。今すぐスポーツビジネスに結び付くものではないでしょうが、コネクテッドスタジアムやスポーツのデジタルコンテンツを考える上でBOTの流行は知っておいた方がいいですね。スポーツに結び付くところであれば危機感も覚えています。
このサービスについて紹介しているブログもあったので、リンクカードを貼っておきます。
アメリカや欧州では技術導入からその先のステップへ進むのも早い
BOTというのはROBOTの略で、インターネット関連の自動化されたプログラムを指します。Googleのクローラーなどが有名ですね。最近はこのBOTが進化してきていて、FacebookやLINEなど顧客対応プログラムとして導入するSNSも出てきています。日本でも一般ユーザーに対してのレベルで実用化されるのは目前と言えそうです。
これをスポーツビジネスに活用するとしたら、スタジアムでのサービスでしょう。あるいはクラブチームのWebサイトやECサイト。ユーザー視点では顧客対応を充実させる、ユーザー体験を向上させることにつながりますし、クラブ運営の目線で言えばそこに割いていたリソースを削減することにつながるかもしれません。
このブログでもいくつか紹介してきましたが、アメリカ4大スポーツや欧州サッカーではコネクテッドスタジアムを実現するのが一つのトレンドになってきています。無料Wi-Fiが張り巡らされ、デジタルコンテンツやサービスによってエンターテインメント空間として進化は目を見張るものがありますね。
LINEやFacebook Messengerとの親和性を考えれば、コネクテッドスタジアムへのBOTの導入も近い未来のことでしょう。そうしたスタジアムは大手IT企業と組んでいて開発力もある。導入すればその先のステップへ進むのもすぐでしょう。
日本のスタジアムやアリーナへの考え方は10年以上遅れている
同時に感じるのは、日本スポーツのスタジアムやアリーナに対する考え方の進化の遅れです。日本のスタジアムがインターネット環境の部分で対応しきれていないうちに、最先端はさらにその先へ進もうとしている。日本のスタジアムやスポーツビジネスはどんどん取り残されてきている訳です。
Wi-Fiが設置してあっても接続時間やキャリアに制限があったり、接続によって可能になったコンテンツ提供がまだできていなかったり。日本ではコネクテッドスタジアムの前例をつくることもままなっていない。
もはや、スタジアムやアリーナに対する考え方では日本は5年、いや10年以上遅れていますね。日本とはビジネスの規模の違いもあるでしょうが、スタジアムに投資がされない。“箱物”でしかないスタジアムで、箱物の敷地をただ使うことしか出来ない古いビジネスマインドに、縛られていてはいけない。ここは危機感を覚えなければならないレベルですね。
私も今すぐ何かできないというのが歯痒いですが、ただ世界のスタジアムやアリーナのトレンドを追い、羨ましがっていても仕方がない。まずは古い考え方を変えるところから、スタジアムやアリーナというものに向き合っていかないといけないですね。